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外資系企業への転職ではTOEICの英語スコアは関係ない

投稿日:2018年10月5日 更新日:

TOEICよりも実際の経験を重視する外資系

こんにちは、外資元人事の豊(ゆたか)です。

日本では英語力を測るテストとしてTOEICが有名です。高いスコアを獲得する為に日々勉強している人も多く、私も随分と前になりますが2回受験した経験があります。自分の現在の英語の能力の測定と就職や転職に役立てたいという目的でTOEICを受験する人が大半ではないでしょうか。私も正にその目的で受験した1人です。特に外資系企業やグローバルにビジネスを展開するメーカー、商社等に入社したい人はTOEICの受験者が多いです。

外資系企業の仕事はポジションによって英語の使用頻度と求められる英語力が大きく異なります。ほぼ英語でコミュニケーションを取り仕事を進める必要があるポジションから、たまに英文メールを作成する必要がある程度のポジションまで様々です。職種ごとに採用を進め働き方が異なる外資系企業ならではです。

では外資系企業がTOEICのスコアを採用の判断基準にするか否かで言えば、参考程度にはするがほぼ気にしません。TOEICのスコアが低くても採用される人と逆に満点に近いスコアを保持している人でも不採用になる人がいます。外資ではTOEICのスコアだけで実際の仕事を進める英語力があると判断をしない為です。

実際の経験を重視する外資系企業では現職や前職で英語を使って仕事をした事があるかをテストのスコアより採用判断の評価基準にします。仕事での使用経験が少なくても日常生活や海外での滞在経験で英語を使ったコミュニケーションに慣れているという点を重視します。履歴書に記載されているTOEICのスコアがどんなに高くても実際に多様な国籍の社員と円滑にコミュニケーションを進める事が出来るとは限らないからです。仕事の経験がない学生の就職活動時の方がTOEICのスコアがより参考にされます。

実際の英語面接で判断する外資系企業

外資系企業では実際の面接の場で英語力を評価します。英語が必要とされるポジションでは英語の面接が実施されます。採用された場合に一緒に働く事になる上司やチームメンバーの外国人が対面、もしくは電話やスカイプ等で英語での面接を行い、仕事を一緒に進める事が出来る英語力があるか判断します。面接の内容は当然ですが応募ポジションに関係する事ですので、専門用語や仕事上の特殊な表現や言い回しが出来るかもチェックされます。

必ずしも流暢に話す必要はありませんが、相手の質問の意図を理解し適確な返答をする事が出来る英語力が求められます。英語がOKでも応募する職種の経験が足りない場合は採用されないので、英語力と実務両方の経験値と実力を高める必要があります。

英語を使った仕事経験がない場合はどうするか

英語を使って仕事をした経験がないからと入社をあきらめる必要ありません。仕事で英語を使った経験がなくても英語を使いこなせる事を面接の場で証明出来さえすれば十分に採用される可能性はあります。TOEICのスコアではなく面接で実力を認めてもらうのです。

先述した通り面接では仕事に関する専門的な内容の質疑応答がが英語で行われます。普段仕事で使っていない場合はこの部分がハードルになります。日常的な会話とビジネスの会話では使う用語が異なる為です。

英語面接を通過する為には自分が普段の仕事で使っている日本語の単語を英語に置き換えて、職務内容をしっかりと相手に理解してもらう為のスピーキングの練習が必要です。知り合いに外国人がいる場合は面接の練習のお願いをするか、英会話学校の面接対策のサービスを利用するといいと思います。最近はオンラインで受講出来る料金が低めのサービスも多くあります。

面接官によって質問の仕方も様々です。ぶっつけ本番で面接に臨むより練習を重ねた方が自信にも繋がります。面接の場は緊張します。相手が何を聞いているか1度分からなくなっただけでパニックになり、面接が終了するまで挽回出来ないケースを何度も見てきました。

まずは応募してみよう

募集要項に記載されている職務経験はあるが、英語に自信がなく外資への転職を諦めている人はまずは応募してみるのもありです。職種ごとのスペシャリスト採用が基本の外資では各分野のプロフェッショナルを求めています。応募ポジションと現在の仕事の分野が同じで実績がある場合は英語力が求めるレベルに達していない場合でも採用に至る事があります。直接海外の上司にレポートするポジション等では難しいと思いますが、日常的に英語は使うが上司は日本人ですよというケースでは入社後に英語力を高めることを前提とし転職に成功する人もいます。

社内に英語教師がいてレッスンを受けられる環境が整っている企業もあります。入社後に実務で英語を使う事により英語力を高める事は十分可能です。仮に不採用になったとしても一定期間が経てば再応募可能な外資系企業が多く、その時に企業が求めている必要な経験とスキルがあれば過去の応募歴に関係なく採用されます。

外資系企業への就職、転職を目指すのであればTOEICのスコアを高める事だけでなく、より実践的な英語を使う頻度を少しでも高める事が大事です。

以上、TOEICのスコアは採用に関係ない外資系企業でした。

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