完全実力主義の外資系企業でのセルフブランディングの大切さ
こんにちは、外資元人事の豊(ゆたか)です。
日本人は自己アピールや自分を良く見せる事が苦手だという事は昔から言われています。私自身もそうですが自分がいかに優れた人間かと説明するのはあまりよしとしない人が多いです。SNSが普及し誰でも自分の生活、思想、音楽等のアート作品を簡単に発信出来るようになりセルフブランディングの大切さが一般の人々にも浸透してきています。
SNSで使われるセルフブランディングは多数のユーザーの中で埋没しないように実際の身の丈以上の生活をしてみたり、一部YouTuber(ユーチューバー)にみられる過激な行動に出たりという方向に向きがちですが、本当のセルフブランディングとは他の人にない自分の専門性や、誰もが認める価値を持つ事だと思います。
外資系企業では本当の意味でのセルフブランディングの重要さを実感する事が日常的によくあります。外資はスペシャリストが集まった集団です。社員一人一人が自分の専門分野の仕事をしています。様々な部門をローテーションで異動する日本の企業と大きく違います。
よりプロスポーツの世界に近い形です。野球でもサッカーでもプロ選手は一つのポジションで頭角を現し他の選手に負けない実績を出し、チームへの貢献をする事で自分の価値を高めていきます。その結果として高い年俸や他チームからのスカウトへ繋がります。完全な実力主義でスペシャリストが評価される世界です。
外資系企業での仕事、働き方にも共通点があります。外資も完全な実力主義の世界です。年齢、入社年度、性別等は昇給や昇進の際に考慮されません。結果を出し続けた社員だけがより高い報酬と役職を得る事が可能です。
専門分野を持つスペシャリストが評価される点も同じです。営業、ファイナンス、人事、エンジニアそれぞれの分野で強みを持ち社内、業界で認知される事が大事です。会社都合での異動が少ない外資では自分の専門分野の仕事を続ける事が基本になります。営業であれば営業組織の中でキャリアアップをはかっていくイメージです。
優れた結果を出し業界内で名前が知れてくるとスポーツ選手と同じくスカウトの話が頻繁にくるようになります。ヘッドハンターだけでなく企業のリクルーターからも多く声がかかります。頻繁すぎる転職は評価されませんが、各社でしっかりと結果を出した上であれば評価され転職ごとに提示される年俸が上がっていく事も似ています。
逆に高い期待を背負い入社したとしても成果を出せなければ昇給も一切ありません。何年働いたから給与を上げて欲しいという話が通じない世界です。学生時代優秀だった選手がプロになって実力を発揮出来ずに2軍のまま選手生活を終える事がありますが、外資系企業も同じスタイルです。学生時代の成績や前職での評価がどれだけ素晴らしくても新しい環境での結果が全てです。
自分のスペシャリティを持つ事が最大のセルフブランディング
SNSや面接の場で大げさにアピールしなくても、自分が得意とする専門分野(スペシャリティ)を持つ事が最も効果のあるセルフブランディングになります。知りたい情報がある時にも私達は自然とインターネットで専門家の知識や意見を探し参考にしています。常に変化する世の中で最新の情報を得る事が大切なのと同じく、自分のスペシャリティをアップデートし続ける事が求められています。
外資系企業へ転職する時には自分が他の人に負けない経験や知識は何か、応募する企業にどの様に貢献出来るかを整理し、自分というブランドを作る事が大事です。しっかりとした自己イメージを持つ事で面接にも自信を持って臨めます。
成功しているマネジメントクラスの人達は必ずセルフブランドを確立しています。得意分野、仕事の進め方、話し方、立ち振る舞いを含めて、他者から見てその人特有のイメージを持たれている人が多いです。アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズがいつも同じ服装だったのもセルフブランディングの一つですね。
まずは自分自身に対して肯定的なイメージを持つ事からスタートし、楽しみながら独自のブランディングをしていく事がいいと思います。
以上、外資系企業での仕事とセルフブランディングの大切さでした。
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