転職

転職後に活躍する為に外資系エグゼクティブと同じく3つの優先項目を決めよう

投稿日:2018年9月25日 更新日:

転職した会社で成果を出し続ける為に

こんにちは外資元人事の豊です。

現在の会社に不満がある、新しい事にチャレンジしたい、会社の業績が悪化した等の理由から転職を検討する人が多いと思います。誰もが新たに勤務する会社で心機一転頑張り活躍したいと願いますが、暫く時間が経つと新たな不満が芽生え直ぐに転職活動を開始する人達がいる一方で、安定して結果を出し続け順調に仕事の幅を広げていく人がいます。この差はどこから来るのでしょうか?人事・採用関連の仕事を通じで様々なケースを見てきましたが、転職後に活躍出来るか否かは転職前、活動中に自分の中で転職にあたり重視する項目と優先順位がしっかりと整理出来ているかに大きく影響されます。

大事な事は何故転職するのか、今の会社での問題点、問題があれば会社を変える事によって解決出来るか、転職先では何をしたいのかを事前にしっかりと考えておく事です。自分の生活を変えるには勢いも必要な時があるので、転職活動も思いきって踏み出す勇気が大事ではありますが、何も考えずに急いで転職をしてしまった結果として、抱えていた問題や不満が何も解決されずに同じ事の繰り返しになるのでは意味がありません。

転職する際の姿勢として参考にしたいのが第一線で活躍している企業の役員、幹部、シニアマネジメントクラスの方々です。外資系のエグゼクティブの方々とお会いし転職の話をすると、殆どの方が次の転職先に求める優先順位をしっかりと持ち、どの条件が満たされば転職を検討してもよいとの明確な基準を自ら示します。自分の仕事の中で何が大事か、次は何が必要で何が満たされれば新たな環境へと動くかというブレない軸を持っているので、転職をした会社で多少の不満があっても自分の中の大事な基準を優先し、職務に邁進する為、結果を出し続ける事が出来るのだと思います。ヘッドハンターからの甘い誘いにも簡単に乗る事はありません。

人それぞれ価値観は違いますが、転職先を決めるにあたり検討すべき基準が幾つかあります、この中で優先順位をつけて自分としての軸を作ると新たな環境でストレスがかかった時でも大事な軸から大きくずれてないと判断できれば自分を信じて仕事の集中する事が可能になります。

転職の検討基準とする5つの項目

1.給与

現在の給与に不満がある場合は、転職する事によって給与が上がるのかどうかが大事なポイントになります。年収で何%以上アップすれば自分が欲しいライフスタイルに近づけるのか、現在より余裕のある生活が送れるのかを事前にシュミレーションしておきましょう。一つ気をつけたいのは給与が上がる事によって仕事のボリュームが増え、私生活を犠牲にしなければならない状況にもなり得る事です。条件面は満足したけど激務に耐えかねてまた転職をする方もよくみます。自分の理想とするライフスタイルと給与、労働時間のバランスをしっかりと精査する必要があります。

稀に給与はこだわらないから下がってもいいという人もいますが、私個人はあまりオススメ出来ない考えです。自分自身の価値を安売りしている様に見えるだけでなく、自信の無さにも見えます。一度下げた給与を再び上げていくことは容易ではないです。基本は現状以上を求めて転職活動をするのがいいと思います。

また現金で支給される給与だけでなく、RSU等で株の付与がある場合はトータルで考えるといいと思います。特に急成長中の企業では数年後の株価が数倍以上に跳ね上がる事も珍しくありませんので。エグゼクティブクラスの方は現金給与より貰える株の数をより重視する人もいるぐらいです。現金の給与が現在より多少下がっても株でカバー出来ると判断する人もいます。

2.仕事内容と役職(タイトル)

まずは現在の仕事内容を整理し、何が出来ていて何が出来ていないのかを再度把握しましょう。その上で自分が何をしたいのか、何にチャレンジしたいのかを考えて、実際に転職した場合に自分の希望が叶う業界や企業があるのかを調べていく必要があります。特に今とは違う分野の仕事につきたい場合は、未経験でも受けて入れてくれるのか、資格を取っただけで採用される可能性があるのかも含めて業界で働く人や特定分野に強い人材紹介会社(エージェント)にコンタクト取りしっかりと準備をする事が重要です。

同業他社へ同職種で転職する場合は仕事の内容自体はあまり変わらず、評価体制や人間関係、会社のカルチャー等の環境が大きく変化します。競合で今の会社より魅力的に見える場合でも働くと違うケースはよくあります。同業他社であれば仕事の内容もある程度は想像つくと思うので、後は実際に働いている人の声を可能な限り集めましょう。人材紹介会社(エージェント)や口コミサイトを利用する事も一つの手段ですし、企業のリクルルーターに選考プロセスの中で上司だけではなく実際に一緒に働くチームの人にも会わせて欲しいとリクエストしてみるのもありです。ある程度選考が進んでいて双方が前向きになっている場合は最終判断の材料として断られる事は少ないと思います。

とにかく役職が欲しい、役職を上げたいという場合は役職名だけでなく実際の責任範囲、自分のレポートラインにいる社員の数、権限等をよく面接時に確認しましょう。会社によって役職名(タイトル)が違う事はよくあるので、現職より上のタイトルで転職をしたはずなのに、スタッフの数や扱える予算、承認権限等が大きく下がってしまう事も考えられるので、疑問に思った事はしっかりと入社前に解決をしておく事が大事です。

3.労働時間

フレキシブルな勤務体制でワークライフバランスが取りやすい環境がいいのか、忙しくても自分の成長に繋がり成果を出せば大きく給与に反映される環境がいいのか、人それぞれの価値観やライフステージによって優先すべき事は違うと思います。フレックスタイム制や裁量労働制が制度として導入されていても実際にしっかりと運用されているかの確認が必要です。労働時間は面接の中でも聞きづらいと感じる人も多いですが、チームの方の一日の仕事の進め方や流れ、スケジュールを教えて下さいと質問をすれば聞きやすいですし、そこから大体の出勤、退勤時間を確認する事もできます。自分の生活に直接関わってくる事なので繁忙期の有無も含めて自分の生活とマッチするかを把握しておきましょう。

4.福利厚生

会社独自の保険、年金制度、有給休暇以外の休暇(病欠休暇等)、休暇の取得のし易さ、保養所、旅行、スポーツジムの費用の補助等、優秀な社員を確保すべく様々な福利厚生制度を持つ会社があります。有給休暇の取得のし易さを重視する場合は面接時に確認する事が大事です。有給休暇を当たり前に取れる環境の会社であれば、面接時に質問をしても普通に答えてくれますし嫌な顔もされないでしょう。逆に休暇を取りづらい、休暇を取る事がマイナスになるような会社ですと質問をする事によって面接時にネガティブな印象を与えてしまう場合もあると思いますが、休暇の取得のし易さを転職の一つの優先事項とする場合は入社後に後悔をしない為にも把握しておきましょう。休暇に関しての質問をする事自体をネガティブにとらえる会社であれば入社後に働きやすい環境が待っている事は少ないと思います。自分で聞く自信が無い人は人材紹介会社経由で転職活動をする事も視野に入れましょう。(紹介会社を使わない会社もありますが)

5.会社の成長性、革新性

会社の規模の大きさではなく、成長分野を持っているか、革新的な技術、製品、サービスを開発しているかが重要な指標になると思います。大きな企業でも次の成長分野が無ければ社内の雰囲気は沈滞したものとなり、生き生きと働ける環境ではないでしょうし、逆に小さくても革新的な企業は成長の只中、もしくはこれから成長が始まるという高揚感に包まれていて働いていても日々成長を感じる事が出来る環境にあると思います。変化と技術革新の早い世の中で今後数年間は業界をリード出来る分野がある企業を転職先として選択する事が大事だと思います。経済ニュースや業界のニュース、動向をよく確認すると同時に、株価の動きや財務状態もチェックし世界の投資家がその企業の将来性や技術をどの様に評価しているか把握しておく必要があると思います。入社時に株式を付与された場合は将来的に何倍ものリターンがある可能性も十分に考えらえますからね。

 

優先順位を3つ決めよう

検討する項目として5つ上げましたが、全ての希望を満たす仕事はなかなか存在しません。転職や就職はタイミングも大事ですので、全てを満たす企業を探しているうちに好機を逃してしまう事もあります。まずは優先すべき基準を3つ決めて、それを軸に転職先を検討してみると良いと思います。3つ以外の条件は完璧に満足出来るものでなかったとしても、優先した3つに関しては自分の納得がいく仕事を選びましょう。その3つも妥協をしてしまうと転職後に問題が会った時にだんだんと不満が高まっていくことになります。ヘッドハンティングの話があっても自分なりの基準を持っていれば相手のペースに乗って話が進んでしまうリスクも回避出来ます。

自分が置かれている状況を整理し満足している点、改善したい点を項目として上げ、転職すれば解決するのかをじっくりと検討しましょう。また転職する際に重視するポイントを3つに絞り自分の軸をしっかりと持って選考を受ける事が大事だと思います。

実際に私がお会いする第一線で活躍している企業の幹部クラスの方も2つ〜3つの優先項目を持ち転職先を決定し、その後も大きな成果を出し続けている方が多いです。若い転職者でも転職後に活躍している方は転職の目的を自分でしっかりと整理していて自分自身を持っている方が多いです。

以上、転職先を決める際に5つの自分の基準を持つのが大事な理由でした。

⬇️一緒に読まれる事が多い記事⬇️

 

 

 

 

 

 

-転職

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


関連記事

転職のメリット-人生のリセット

 転職する事のメリットは自分次第 こんにちは、外資元人事の豊(ゆたか)です。 新しい事を始める時はいつも少し勇気がいります。特に仕事を変える時は正しい判断をしているかどうか迷う人が多いと思います。 も …

外資系の世界は狭い-ブラック企業になりにくい理由

知り合いが多い外資の世界 こんにちは、外資元人事の豊(ゆたか)です。 ◯◯さん知っているよー、前一緒に働いていたんだという会話は外資系企業でよく聞きます。外資で働き始めの頃は顔が広い人が多いんだなと考 …

人手不足-外資系採用担当の本音

外資は人材不足が悩みの種? こんにちは、外資元人事の豊(ゆたか)です。 景気が本当に良くなってきているかどうかは別として、ここ数年は有効求人倍率も高くなり、人手不足感が各業界溢れています。労働人口の減 …

私が外資系企業に転職して1番のカルチャーショック

外資に始めて入って一番びっくりした事は飲み会の少なさ   こんにちは、外資元人事の豊(ゆたか)です。 私は外資に転職する前は日系の企業2社で働いた経験があります。就職した時から世界に名の知れ …

初めての転職に役立つ!外資系企業へ入社する6つの方法

6つの応募方法のそれぞれの特徴 こんにちは、外資元人事の豊(ゆたか)です。 いざ外資へ転職しようと思っても、どうやって活動すればいいの?と疑問を持つ人も多いと思います。中途採用が盛んな外資系企業は採用 …